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サムネイル - 創業→EXITを経験したドメインエキスパート。ヘルスケア領域のあらゆるステークホルダーを巻き込む共創型プラットフォーム構想とは

創業→EXITを経験したドメインエキスパート。ヘルスケア領域のあらゆるステークホルダーを巻き込む共創型プラットフォーム構想とは

2025.05.23
  • ヤマザキ

    ヤマザキ

    介護支援専門員として利用者に寄り添う現場経験を積んだ後、ITベンチャーで広報・マーケティングを担当。少数精鋭の環境でビジネスを俯瞰する力を養いつつも、体系的にマーケティングやブランディングの専門性を深めたいという思いからクーリエへ。ケアマネジャー経験を活かして「ケアプラン事例集」を制作し、流入チャネル拡大に貢献している。現在は医療ソーシャルワーカー向け「みんなの介護」施設紹介サービスのプロジェクト戦略立案・実行まで一貫して担当。福祉現場知見とデジタルを繋ぐコンテンツ基盤の確立を目指し、データドリブンなマーケティングで介護業界の課題解決に挑んでいる。

異なる業界での経験が導いた、専門性を深めたいという思い

ヤマザキさんは介護支援専門員からIT企業での広報・マーケティングまで幅広い経験をお持ちですね!これまでのキャリアについて教えてください。

私のキャリアは介護支援専門員(ケアマネジャー)からスタートしました。

大手の居宅介護支援事業所で月に35〜40名の要支援・要介護者を担当し、利用者やご家族の相談に応じて生活状況をアセスメント、個別ニーズに合わせた居宅サービス計画を作成していました。

その後、監査部門へ異動し、各事業所の運営状況確認やマニュアル作成も担当しました。ケアマネジャーとして20〜30人程度の拠点スタッフのマネジメントも経験し、SaaSツールを活用したケアプラン生成システム導入など業務効率化にも取り組みました。

社会貢献性も高くやりがいを持って働いていたものの、その後、ご縁があって3名で起業することになり、ITの世界へ飛び込みました。

パートナー企業と連携して自治体向けの災害対応システムや、スマート農業・漁業・工場向けの通信媒体を開発・展開するビジネスです。

AWSを活用したデータ可視化ダッシュボードの設計から、Poc→設置→導入後サポートまでを一貫管理し、広報からマーケティング、法人・自治体向け営業まで幅広く担当しました。創業から1年で5自治体へのIoTシステム導入を実現し、2年目には売上1億5000万円を達成できたことは大きな成果でした。

順調だったように思えますが、転職を考えるようになった理由は何だったのでしょうか?

事業の一部を売却したことでプロジェクトが一段落し、自分のキャリアを振り返る余裕が生まれたのがきっかけです。

スタートアップでは広報・マーケティング・営業を横断的に担当していましたが、少数精鋭の体制ゆえに十分なフィードバック環境や専門家との議論の場が限られていました。「自分の判断が本当に最適なのか」という不確実性を常に抱えながら仕事をしており、専門性を深掘りすることの難しさを感じていました。

一方でポジティブな面もありました。経営陣に近い立場で意思決定に関わり、ビジネス全体を俯瞰する力や変化に囚われない仕組みを構築する姿勢が身についたことは大きな財産です。

このような経験を活かしながらも、より高い知見を有する企業で体系的にマーケティングやブランディングを学び直したいという思いが強くなり、転職を考えるようになりました。

クーリエを選んだ決め手は何でしたか?

これまで経験として培ってきたヘルスケアとITの知見を活かすことができる場所がないかと漠然と考えていたところ、ヘルスケア×ITを軸に置いているクーリエという会社を見つけ、親和性の高さを感じました。

ヘルスケア業界は他業界と比べて情報が閉鎖的で、人材不足や業務負担といった課題も根深いと肌で感じていました。だからこそ、業界外の知見を取り入れながらヘルスケア業界に貢献できる取り組みに関わりたいという思いがありました。

また、クーリエはデータに基づいた事業推進をしているという点に強く惹かれました。現場だけで意思決定すると確証を持って進めることに時間がかかりますが、市場ニーズをデータに基づいて予測し、スピーディーに事業を進める意思決定の早さがクーリエにはあると感じました。この環境で自分も成長できると確信したことが決め手になりました。

現場経験とデータ活用の融合で実現した成果

入社後はどのようなプロジェクトに携わっていますか?

現在は医療ソーシャルワーカー向けに「みんなの介護」の施設紹介サービスを使用してもらえるよう、プロジェクトの戦略立案から管理、営業まで一貫して担当しています。

従来は一般家庭からの直接問い合わせが中心でしたが、専門職経由の相談が急増しているため、病院・地域連携室との情報共有体制を整備し、施設側と医療現場双方の業務負荷を軽減する仕組みづくりを進めています。

具体的には市場調査を基にKPIを設定し、認知向上施策の企画、資料作成、対面での提案営業などを一貫して行っています。

「ケアプラン事例集」や「ケアプラン文例集」の制作もされたとか。どのような成果を実現できましたか?

現場目線のコンテンツ制作を通じて、ドメインエキスパートとしての強みを発揮することで、「みんなの介護」への流入チャネルを拡大しました。

以下の画像はクーリエが運営する業界最大級の「みんなの介護マーケット」なのですが、ケアマネジャーとしての経験を活かして、そこに掲載する「ケアプラン事例集」「ケアプラン文例集」の制作を担当しました。

「みんなの介護マーケット」に、要介護者のニーズごとに長期目標・短期目標の文例をまとめた「ケアプラン文例集」、具体的なケースのケアプランから課題抽出・目標設定を学べる「ケアプラン事例集」を掲載中

私がケアマネジャーとして35〜40名もの利用者を担当していた頃、最も時間を費やしていたのがケアプラン作成作業でした。当時は参考書から事例を探し、手書きで転記し、そこから個別化する作業に1件あたり相当な時間がかかっていたんです。

この非効率さをなんとかしたいという思いが、プロジェクト着手の原点でした。

「みんなの介護マーケット」に、具体的な症状・状態別に250パターンの長期・短期目標文例をまとめた「ケアプラン文例集」と、認知症や脳梗塞後遺症など17の疾患別モデルケースの「ケアプラン事例集」を制作しました。Web上で24時間アクセス可能な形式にしたことで、従来の「書籍を開く→必要部分を探す→手書き転記する」という20〜30分のプロセスが「検索→コピー→カスタマイズ」の5分程度に短縮されるようになりました。

企画段階では「一人ひとりに合わせたプランが必要なのに、テンプレート化は本当に役立つのか?」という懸念もありました。

そこで元同僚や現役ケアマネジャー12名への徹底したヒアリングを実施。「基本フレームがあれば個別化に集中できる」という現場の声を集め、少人数の検討会で内容を何度も磨き上げました。

結果として、公開後3ヶ月でページビュー数が前年同期比で187%増加し、会員登録率も23%向上。「探していた情報がすぐに見つかる」「プラン作成時間が半分になった」という現場からの喜びの声も多数いただきました。

また、ケアマネジャー向けの書籍制作では、現場のケアマネジャーにとって有益な情報を集約するため、元同僚や関係者へのアンケートや聞き取り調査を実施し、少人数での意見交換会も行いました。

データと現場感覚を照合して必要な情報を厳選し、実用的なコンテンツを作り上げたことで、実際に利用した方々から感謝の声をいただき、「みんなの介護」への流入チャネル拡大にも貢献できました。

この経験から、現場経験があるからこそ見える課題を、デジタルの力で解決するというアプローチの有効性を実感しています。ケアマネジャーとIT企業双方の経験を持つ私だからこそ実現できたプロジェクトだったと思います。

入社前に想像していたクーリエと、実際に働いてみて感じたギャップはありますか?

入社前は「意思決定の早さ」を強みにしたベンチャーだと聞いていましたが、実際に現場に入ると想像を超えるスピード感で物事が動いていることに驚きました。

情報共有から判断までが半日で終わるケースも多く、方針変更が突然発生し、タスクと優先順位を自分で即座に組み替える必要があることもあります。慣れるまでは戸惑いも大きかったですね。

また、社内では勉強会なども頻繁に実施され、部署を問わず学び合える環境が整っており、期待以上にインプットの機会が多い点もギャップでした。情報量が膨大なので、取捨選択をしないと処理しきれないこともあります。

しかし、このスピード感と情報量の多さは、自分の成長スピードを加速させてくれる環境でもあります。クーリエの10valuesにある「高い視座と当事者意識」を意識し、自分事として課題に向き合うことで、視野が広がり、自発的に解決策を見出せるようになってきたと感じています。

福祉とITの力でヘルスケア業界の未来を創造する

今後実現したいことを教えてください

福祉現場で培った知見を核にICT導入の具体事例や制度解説をわかりやすく発信する企画を設計・運用するなど、コンテンツ基盤を確立していきたいと考えています。

介護現場には優れた知見やノウハウがあるものの、それが体系的に整理されて共有される機会が限られています。デジタルの力を使って、この知見を広く伝えていくことが業界の発展につながると信じています。

その過程で得たデータとユーザーインサイトを横展開して周辺領域へ成長機会を広げ、最終的には新たな共創型プラットフォームを主導してクーリエの事業ポートフォリオ拡大に寄与したいですね。

医療機関、介護施設、利用者、ケアマネジャーなど、さまざまなステークホルダーがデータを介して連携できる仕組みづくりに挑戦していきたいと思います。

ヤマザキさんから見て、クーリエに向いている人はどのような方だと思いますか?

業界経験の有無よりも「学び続ける姿勢」を当たり前に持ち、得た知識をすぐ業務に試せる人が向いていると思います。主観的なひらめきや仮説を大切にしながらも、客観的なデータやユーザーの声で検証し、必要があれば方向転換を厭わず自走できる方がマッチするはずです。

この二つの視点、つまり主観と客観を往復できる柔軟さを持っていることも重要です。また、使ったことのないツールや未経験の領域に対して臆さず手を動かし、結果を共有してチーム単位で成果にコミットできる姿勢があると、クーリエの環境で大きく成長できると思います。

クーリエは変化のスピードが速いので、新しいことに挑戦する意欲が高く、自ら考え行動できる方にとって、非常に成長できる環境だと日々実感しています。

最後に、福祉業界やIT業界からクーリエに興味を持つ方へメッセージをお願いします

クーリエは、経験の多寡を問わず「自分で課題を見つけ、自分の意志で動き、結果から学び続ける人」に伸びしろを与えてくれる会社です。指示待ちではなく「まず手を動かす」姿勢で挑めば、先輩や経営陣からの視座の高いフィードバックがすぐ返ってきて、試行錯誤のサイクルをより簡素化できます。

思い通りにいかない場面もありますが、気持ちを切り替えて「次に何をするか」を考え続けられるようになると思います。私自身、福祉とITという異なる業界での経験が、クーリエでは強みとして活かせていると実感しています。

冒頭で業界の知見は特に必要ないとお伝えしましたが、もし業界知見をお持ちであれば、より想像力を膨らませて事業推進を図れるようになるとも思います。まずはお気軽にクーリエはどんな会社なのかを聞きに来られると良いと思います。一緒にヘルスケア×ITの可能性を広げていきましょう!