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戦略コンサル・グローバル企業のDX戦略を経験した自分が、ベンチャー企業のCDOだからこそ挑戦できること

2022年11月15日
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  • CDO(Chief Digital Officer)シミズ

NRI(野村総合研究所)で金融機関向けシステムの企画・開発・導入を経験し、その後BCG(ボストンコンサルティンググループ)に転職。BCGでは大手企業のデジタル戦略を策定し経営の意思決定を支援。システムアーキテクチャ・ロードマップの策定から組織・業務変革の実行を推進した。

企業内からDX戦略を実行するため、ファーストリテイリングに転職。全社のDX戦略の策定から実行までをリードし、グループグローバルの人材を対象としたビジネスプロセスの変革を実現。

経営陣の一角としてコミットするため、スタートアップ企業に創業初期から参画し、事業の立ち上げや顧客獲得、PoC実現に向けたプロダクト開発を実行し、プロダクトの中核を担う開発の企画・統括を担当し、クーリエのCDO(Chief Digital Officer)に着任。

コンサルティングファームと事業会社の違いはありますか?

-戦略コンサルティングファームや、誰もが知っているグローバル企業で活躍されていますが、改めてどのようなご経験をされてきたのか教えていただきたいです。

ファーストリテイリングでは、全社におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の大規模プロジェクトを統括し、グループグローバルの全部門・全店舗に対して、デジタル・テクノロジー分野のグローバルのプラットフォーマーとパートナーシップを結び、彼らと一緒になって変革をリードする役割でした。

グループの各国の経営者や各部門に対しての変革の落とし込みだけでなく、実際の店舗や拠点に赴き、店舗の店長やスタッフの方たちと一緒に具体的に業務プロセスや働き方を変えていきました。

-戦略コンサルとしてはどのようなプロジェクトに参画されていたのですか?

BCGでは、大手の製造業、金融機関、インターネットメディア系企業などに対して、DX戦略を策定し、経営の意思決定を支援していました。具体的には現状の業務、システム、データ、組織の構造を可視化することで課題を洗い出し、企業の事業戦略を実現するための、具体的なあるべき姿や打ち手を定義しました。

そうやって抽出された経営課題を、本来あるべき姿として実現するため、ロードマップ策定や業務・組織変革の打ち手の実行をハンズオンで支援していました。

-コンサル業界では、情報を整理し筋道を立て思考する力が求められますが、実際にそのロジックが機能しているかを知る機会が少なく、事業を推進するためのスキル・経験を得にくいと聞くこともあります。実際はいかがですか?

良い回答にならずに申し訳ないのですが(笑)、私の場合、コンサルティングファームにおいても、その企業に入り込み当事者意識をもって経営課題・事業課題に対して取り組んでいましたので、正直なところあまり違いを意識したことがありません。

-たしかにおっしゃる通り、自分次第ですね。

企業のビジネスモデル、業務、組織の文化そのものを組織横断で具体的に変革していくことがミッション

-転職市場では「ポストコンサル」という言葉が使われ、コンサルティング会社出身者のキャリアの選択には注目が集まっていますよね。なぜシミズさんはクーリエを選んだのですか?

デジタル・テクノロジーをベースとしたビジネスモデルのクーリエにおいて、かつ事業が急成長し、サービスも拡張していく第2創業期の中CDOというポジションは会社のコアとなる戦略そのものを考え、実現していく重要な責務があり、その中で私自身がどこまで会社の成長の加速化に寄与できるかチャレンジしたいと考えました。

また業界のプラットフォームを作り、社会課題を解決することに携わることができればと考えました。

-日本企業におけるCDOの設置率は5.0%というデータがあり、まだ認知度が低いようですね。

参照:総務省「CIO・CDO等の設置による組織改革の進展状況」

CDOというポジションは、一般的には、企業の事業戦略とアラインしながら、データやデジタル技術を活用し組織横断で業務プロセスを変革し、新しいビジネスモデルを作り出し、デジタルマーケティングを推進することなどで、企業のビジネスモデル、業務、組織の文化そのものを組織横断で具体的に変革していくことがミッションであると考えます。

ただ実際には世界的にも、日本の企業においてもCDOというポジションを設置している企業はあまり多くなく、現時点では、どちらかというと大企業においてデジタル戦略を策定し推進する旗振りとして設置していることが多いように思います。

-クーリエにおけるCDOの役割については、どのように捉えていますか?

急成長中のベンチャー企業では、日々ものすごいスピードで変化が起きる環境の中で、新サービスのローンチや既存サービスにおけるオペレーションの最適化など、組織や運用ルールなどが変わるような、不確実性が高く難易度の高い環境で、経営と事業部門と開発部門のHubとなりながらデジタルの力で高速のイノベーションを実現することが私のミッションだと考えています。

介護業界におけるすべての情報を網羅し、かつ最新化された状態を保ち続ける唯一無二のDMP(Data Management Platform)を構築し、介護にかかわるすべての人にとってのプラットフォームを構築する礎とすることです。

-『みんなの介護』が保有するエコシステムを、柔軟・迅速にエンドユーザーのニーズに応え続けるための基盤として進化させるということですね。体制についても教えてください。

事業推進、マーケティング、システム開発の方と一緒にプロジェクトを推進しています。その中での私の大きな役割は次の3点です。

①業界の唯一無二のデータ基盤とするためのあるべき姿を定義し、そのステップ・ロードマップを策定すること

②既に動いている既存のビジネス・サービスへの影響を最小化しつつ、その効果をできるだけ早くビジネス・サービスに反映していくこと

③複数の大きなプロジェクトが同時並行で動いているため、そのコンフリクトを解消しつつ、スピード感を持って推進していくこと

-保有している一次情報の価値最大化のためには、プライバシーやセキュリティ、レジリエンスを考慮したデータ管理の優先順位付けと自動化を推進しながら、柔軟なデータストアによりスピーディーな活用や統合・接続を実現することが必要になるわけですね。

クーリエのように自社内にデータサイエンティスト、エンジニア、マーケターといった開発リソースを持つことにより、同じ方向性・ゴールを共有でき、スピード感を持って全社最適の視点で変革を進める上では大きなアドバンテージだと感じています。

今後さらに加速化していく高齢化社会に対して、貢献できるサービスへ

-クーリエの事業には今後、どのような可能性があるとお考えですか?

「ヘルスケア領域の生産性向上」や「超高齢社会における経済活動の活性化」など、介護にかかわるすべての方が利用するプラットフォームを構築し、クーリエのサービスを利用いただく全ての方に圧倒的に便利で使いやすい顧客体験を提供するだけでなく、介護業界の抱える本質的な課題の解決に活用し、今後さらに加速化していく高齢化社会に対して、貢献できると考えます。

介護業界のクライアント企業やエンドユーザーが、よりハイレベルなデータ体験を得られるよう支援していくことが私たちの使命です。ユーザーがデータにもとづいたデジタル戦略を推進し、より多くのイノベーションをより速く起こせるよう、データ活用のスキルとマインドセットをトレーニングしていくということです。

そのためには、クーリエのメンバー全員がデータ活用のスキルを上げながら、顧客への価値提供を考え、「社会課題を解決する業界のプラットフォームとなるものを作り、そのサービスを支え拡げていく」やりがいを持って働ける組織にしたいです。

ぜひわれわれが目指す姿に共感し、強い意志を持って一緒に走っていただける方に参画いただきたいです。

-走るといえば・・・プライベートではランニングを極めていらっしゃるそうですね。

もともと少しストイックな性格もあり、普段から出勤の前や週末に自宅近くの多摩川や駒沢公園などでランニングをしています。

走ったりすることで、リフレッシュするだけでなく、頭の中がすっきりして自分の考えがまとまったり、新しいアイディアが浮かんだりと、健康面だけでなくいろいろな良いことがあるので、日課にしています。

ただ真冬の早朝のランニングは周りも暗く、耳も痛くなるぐらい寒いので正直なところ走るのが後ろ向きの時もあります。

週末にはよく家族やマロン(ヨークシャテリア)と一緒に走っていて、家族からは少しだけ?、かなり?(笑)嫌がられてはいますが、マロンはとてもうれしそうに一緒に走ってくれます。

-ランチに奥様手作りのサラダチキンを食べていらっしゃるとの噂を聞きました(笑)協力的なご家族で素敵です!

これまでフルマラソンやトレイルランニングなど走ることがメインでしたが、昔からトライアスロンにあこがれていて、最近、スイムとバイクも少しずつ練習をし始めました。

仕事や家族とのバランスをとるのはとても難しいのですが、まずはオリンピックディスタンスに来年出場することができればと考えています。ゆくゆくはアイアンマンレースを人生で一度は完走することができたらと思っています。

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