クーリエism クーリエのヒトとビジョンを伝える

「事業×プロダクト開発」を軸にした開発組織におけるテックリードの役割と自律的エンジニアリングの実践

2021年12月7日
サムネイル

今回は、プロダクト開発div.でバックエンドチームのリーダー、ハマグチへのインタビューになります。受託開発や事業会社など、様々な開発組織の中で得た知見を、クーリエという組織でどのように活かしていくのか、今後のプロダクト開発div.で実現していきたいことや、チームの在り方について話してもらいました。

事業部を超えユーザーファーストの考えが根付く環境でエンジニアとしての価値を発揮できるのがクーリエの強み

― なぜ今回の転職でクーリエを選んだのか教えてもらえますか?

私のエンジニアとしての考えなのですが、技術を目的にするのではなく事業やサービスの目指すゴールのために技術を活かしていくことが、これからのエンジニアに求められる能力だと考えています。選考を進めていく中で、クーリエであればそれが実現できるのでは?と強く感じたのが決め手でした。

目的は事業としての成長ですが、決して技術を軽視しているわけではなく、むしろエンジニアリングによってサービスをスケールさせるため、必要な投資は惜しみませんし、新たな技術を取り入れることへのスピード感も非常に早い環境です。

これまで経験してきた会社の中には、なかなか技術に対する理解を得られず、エンジニアとして葛藤することもありましたが、クーリエでは自ら声を上げて積極的にサービスの改善を図ろうとするメンバーが多いことも特徴かもしれません。

― クーリエで行っている業務やミッションについて教えてください

はじめは、いちエンジニアとして「みんなの介護」や「みんなの介護求人」のバックエンドエンジニアとして機能開発を中心に業務に携わっていました。サービスを横断して開発に関わることができることや、ビジネスサイドのメンバーとも意見を交わしながら働くことに大きなやりがいを感じています。

常にユーザーファーストで意思決定されていく環境で、入社してすぐに自身の考えをサービスや組織に取り入れていくことができるのが非常に嬉しかったですし、もっとこの組織や事業に対してコミットしていきたいと思えました。そんな中で取り組んだのは、よりエンジニアが価値を発揮できる仕組みづくりでした。

まずは小さくてもいいのでナレッジの共有文化の定着から着手し、今後ジョインするエンジニアや、経験の浅いメンバーがアサインされても円滑に開発を進められる基盤づくりを行いました。開発環境の構築方法から、コアロジックの言語化などからはじめ、開発チーム内で閲覧可能な「クーリエ開発部 knowledge」で展開しています。

エンジニアからテックリードへ、求められる役割と開発チームが目指す自律型組織への挑戦

― 入社後に感じたギャップや変化について教えてもらえますか?

ギャップではないのですが、入社後に感じたことは「圧倒的な事業スピード感」です。クーリエの開発は2~3日という短期間で開発からリリースまで行うことが多く、多いときはデイリー4〜6回ほどリリースをしています。

大きく成長しているサービスほど、デプロイ頻度が多いという調査結果もあるように、クーリエでも可能な限り早く開発成果を世の中にリリースし、ユーザーの反応を定量的に解析し常に改善を進めていくことで、100兆円ともいわれる高齢者市場でさらなる成長を目指しています。

また仮にバグが発生したとしても個人を責めるのではなく、即座に修正をリリースして同じ失敗を繰り返さないための取り組みをチームで考えて仕組み化していく文化です。その考えが経営層からメンバーまで浸透しているため、開発を進めることができます。

臨機応変な対応力や高い柔軟性が求められますが、メンバー全員が同じ目標に向かい、どんどん事業を推進していくスピード感も自分に合っていると思っています。

― ハマグチさんが求められている役割について教えてください

もともとエンジニアとして「みんなの介護」や「みんなの介護求人」の機能開発や、新規サービスの開発に携わっていましたが、経営陣とアーキテクチャについて深くすり合わせを行っていく機会が増え、自分の中でも機能改善や実装だけでなく、テックリードとして技術基盤の根本的な改善や、開発組織のアウトプットの最大化を強く意識するようになりました。

現在のクーリエでテックリードとして求められているのは、大きく3つあると考えています。組織が拡大していくことで、VPoEやEMとして役割が分かれることはあるかもしれませんが、「事業を軸」に考え推進していくことが求められるのは、どのポジションでも変わりません。

1つ目は「開発組織のパフォーマンス最大化」です。クーリエでは現在インハウスのエンジニアだけでなく、業務委託という形で協力してもらっているエンジニアの方もいらっしゃいます。エンジニアのリソースを「事業インパクト」がより強い業務にアサインし、最短で事業が成長することを目指します。

2つ目は「技術事情の説明責任と意思決定」。クーリエでは非エンジニアからの要望を開発タスクに落とし込み、実現していく場面が数多くあります。その中でテックリードとして、事業要求を理解し、正しいアーキテクチャ設計を行い、最終的な決定に対して責任を持ち、開発チームに技術的なビジョンを明確に示すことが求められます。

3つ目は「採用強化とオンボーディングの改善」だと考えています。急成長を続けるクーリエにおいて、リソースが増えるだけでは本当の意味でパフォーマンスの高い開発組織とは呼べません。事業を軸に考えることができるエンジニアの採用を強化し、入社後のミスマッチが起きないようアトラクトすることが必要です。また入社後、最短でバリューを発揮してもらう環境を構築するため、ドキュメント文化を浸透させるための取り組みなども始めています。

事業拡大に対する開発チームの課題と今後の取り組み

― いま感じている開発チームの課題はなんでしょう?

クーリエが設立されてからの10年間は、特定のプロダクトに集中して開発する体制でしたが、ここ数年でプロダクトも増えサービス間の連携や必要な要件が複雑になっており、エンジニアとして取り組む課題の難易度が高くなっていると感じています。

開発体制の規模がさらに拡大していくと、エンジニアによって業務が属人化してしまう可能性があることが課題だと考えています。特定の業務において属人化を排除していくことが求められるクーリエとしては、この問題を無視することはできません。

プロダクトが増えても提供するサービスとして品質を担保するため、これまでのアーキテクチャの見直しや、技術的負債の返済を経営層と合意を取りながら、推進することを進めています。

― 最後になりますが、どんな人と一緒に働きたいですか?

なかなか難しいのですが、スキルだけ尖ったエンジニアよりは、事業としての本質的な課題に向き合い、エンジニアリングで解消することを考えられる人と働けたらベストですね。

もちろんエンジニアとして高いスキルを持つことは良いことですし、否定しているつもりは全くありません。私が言いたいのは「技術」は「目的」でなく「手段」ということ。使い古された言葉かもしれませんが、私たちがクーリエで推進しているのは「技術力」ではなく「事業そのもの」なのです。もちろん目的を達成するために最新技術が必要であれば、積極的に取り入れていくことは可能な環境です。

私たちは大きな高齢者市場において、常に難しい課題に挑戦し続け「真にユーザーに求められるサービス」を開発し世の中にインパクトを与えていきたいと考えています。

関連記事